山の中で遊んでいたけんた君。
気がつくと、どこからか自分を呼ぶ声が聞こえてきて…。

【このおはなしのまなび】
・危ない場所には近づかない
・大人と一緒に山に入る
【対象年齢】
5〜7歳(こわさレベル★☆☆)
——————————-
けんた君は、
おじいちゃんの家の近くにある山が大好きでした。
夏休みになると虫取り網を持って、
毎日のように山へ遊びに行きました。
その日もけんた君は、ひとりで山の奥へ入っていきました。
すると――
「けんた…」
どこからか、
自分の名前を呼ぶ声が聞こえました。
けんた君は立ち止まりました。
大好きなおじいちゃんのような声に聞こえたからです。
「おじいちゃん?」
でも、おかしい。
おじいちゃんは家にいるはずです。
山の中には、けんた君以外、誰もいないはずです。
しばらくすると、また聞こえました。
「けんた…
こっちへおいで…」
声は、山の奥のほうから聞こえてきます。
けんた君は、だんだん
こわくなってきました。
でも気になって、
一歩、また一歩と
奥へ進んでしまいました。
そのときです。
後ろから、
大きな声がしました。
「けんた!!」
ふり返ると、おじいちゃんが立っていました。
「ひとりで山の奥に入っちゃだめだ!」
けんた君はハッとしました。
さっきの声は、もう聞こえません。
山の奥は、
しーん…と静まり返っていました。
それからけんた君は、
ひとりで山の奥のほうに行かなくなったそうです。


コメント