知らないおじさん

公園で遊んでいたたくや君に、知らないおじさんが声をかけてきました。
おじさんは「おかしをあげる」と言いますが……。

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【このおはなしのまなび】
・知らない人にはついていかない
・こまったときは大人に知らせる

【対象年齢】
5〜7歳(こわさレベル★☆☆)

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ある日のこと。
たくや君はひとり、公園で遊んでいました。
ブランコに乗ったり、すべり台をすべったり、とても楽しく遊んでいました。

でも気がつくと、まわりには誰もいません。
公園は急に静かになりました。

そのときです。
後ろから声がしました。

「ねえ、ぼく」

たくや君がふり返ると、知らないおじさんが立っていました。

おじさんは、にこにこしながら言いました。
「おかし、あげようか」

たくや君は少しうれしくなりました。
でも、なんだか胸がドキドキします。

おじさんは、ポケットからキャンディを出しました。
「車の中に、もっとたくさんのおかしがあるんだよ」

そう言って、公園の外を指さしました。

たくや君は足が動きません。
そして、おじさんをよく見ておどろきました。
にこにこ笑うおじさんのおでこから、1本のツノがつき出ていたのです。
口の中には、キバがびっしり生えていました。

そのとき――
お母さんの声が、頭の中によみがえりました。

「知らない人には、
ついていっちゃだめよ」

たくや君は、大きく息を吸いました。
そして、勇気を出して言いました。

「いきません!」

たくや君は、すぐに家にむかって走り出しました。

走りながら後ろをふりかえると、
おじさんのすがたは消えていました。

家についたたくや君は、
お母さんに言いました。

「ぼく、知らない人についていかなかったよ」

お母さんは、たくや君をぎゅっと抱きしめて言いました。

「それでいいの。
とても大切なことだからね」

それからたくや君は、
「知らない人に声をかけられても、
絶対についていかない」と決めました。

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